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ヒトラーの忘れもの|敗戦国の少年兵に地雷駆除をさせる。実話を元にした異色の話題作公開。

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ヒトラーの忘れ物:原題 LAND OF MINE

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デンマークの美しい海岸に隠された残酷な真実を、長らく封印されてきた衝撃の史実に基づいて映画化。

家に帰るために極限の任務に挑むドイツ人少年兵たちと、良心の呵責に揺れるデンマーク人軍曹の葛藤と絆の物語。

解説

ヨーロッパにおける第二次世界大戦はナチス・ドイツの降伏によって終結したが、真の平和が訪れるまでには幾多の混乱があり、戦争の傷跡を修復するのは容易ではなかった。1940年にドイツ軍の占領下に置かれたデンマークは、1945年に5月に解放されたが、その5年間の占領時代に連合国の上陸を防ぐための大量の地雷が海岸線に埋められた。実に200万個以上にのぼる地雷は、ひとりずつ気の遠くなるような手作業によって除去しなくてはならない。そんな死と背中合わせの危険な強制労働を命じられたのは、異国に置き去りにされたドイツ人兵士たち。何とその大半は15歳から18歳の少年兵で、半数近くが死亡、もしくは重傷を負ったという。

まぎれもない歴史上の事実でありながら、デンマーク国内でもほとんど知られていなかったこの悲劇を題材にした『ヒトラーの忘れ物』は、ろくに訓練も受けぬまま地雷原の浜辺へと駆り出された11名のドイツ人少年兵と、彼らの監督を務めるデンマーク人軍曹の物語。人は憎むべき敵を赦すことが出来るのか。いかなる残酷な状況においても、生きるための希望を抱き続けることは可能なのか.これら普遍的かつ深淵なテーマを追求し、デンマークのアカデミー賞にあたるロバート賞で作品賞や監督賞含む6部門を独占。さらに第28回東京国際映画祭で最優秀男優賞を受賞するなど、世界各地で絶賛を博したヒューマン・ドラマである。

あらすじ・ストーリー

1945年5月、ナチス・ドイツによる5年間の占領から解放されたデンマーク。ドイツ軍が海岸線に埋めた無数の地雷を除去するため、異国に置き去りにされていたドイツ兵たちが駆り出される。しかし物静かで思慮深いセバスチャン・シューマン(ルイス・ホフマン)、双子のヴェルナーとエルンストのレスナー兄弟(エーミール&オスカー・ベルトン)を含む11名は、地雷を扱った経験をほとんどない。彼らの監督を務めるデンマーク軍のカール・ラスムトン軍曹(ローラン・ムラ)は、11名全員があどけない少年であることに驚くが、初対面の彼らに容赦ない暴力と罵声を浴びせる。ラスムスンは心の底からドイツ兵を憎んでいた。

粗末な小屋で寝起きし、広大な浜辺に這いつくばりながら、棒で砂をつついて地雷を見つけ、信管を抜き取る作業は死と背中合わせだった。少年たちはいつか祖国ドイツに帰る日を夢見ながら危険な任務に従事するが、極度の空腹と度重なる体調不良に苦しめられていく。仲間を代表してセバスチャンが食料の調達を訴えるが、ラスムスンは『俺が同情するとでも?勝手に餓死しろ』と冷たく突き放す。

そんなある日、少年兵のひとり、ヴェルヘルムが作業中に嘔吐したことで地雷が爆発し、惨たらしい重傷を負った。また後日、飢えに耐えかねて家畜用のエサを口にした少年たち全員が腹を壊してしまう。やむなくラスムスンは軍の駐屯所で手に入れたわずかな食料を少年たちに与え、『ヴェルヘルムは回復している。故郷に帰す。』と告げる。しかしそれは嘘で、すでにヴェルヘルムは死亡していた。

作業は予定より遅れていたが、その後も悲痛な出来事は絶えなかった。真夜中にやってきた数名の連合軍の将校が、少年たちを弄ぶようにいたぶる事件が発生。さらに双子の片割れであるヴェルナーが、地雷の第二の犠牲者となって即死してしまう。その瞬間を間近で目撃したエルンストは、ショックのあまり錯乱状態となった。

こうして度重なる惨事を経験し、ドイツ兵への憎悪に囚われていたラスムスンも、少年兵にナチの罪を償わせることに疑問を抱き始めていた。。。。

ヒトラーの忘れもの 予告編

 

試写会・鑑賞後の感想

地雷撤去作業を敵国だったとはいえ、地雷撤去作業経験もない、たった11名の少年兵にやらせるとは、本当に戦争とは人間を狂気へと走らせる。

少年兵が地雷の撤去方法を学び、その練習をするシーンから、いつ地雷が爆発するかわからない恐怖に観客も引き込まれ、終わるまで終始ハラハラさせられる。

今年日本映画では『この世界の片隅に』が、戦争を繰り返してはいけないと、反戦を訴える素晴らしい映画が誕生したが、本作も舞台はデンマークといえ、戦争の酷さを強烈に訴える作品だ。

 

スタッフ

  • 監督・脚本 マーチン・サントフリート
  • プロデューサー:ミケール・クリスチャン・リークス、マルテ・グルーナート
  • 撮影:カミラ・イェルム・クヌスン
  • 編集:モリー・マリーネ・スティーンスゴー、ピア・サンホルト
  • 音楽:スーネ・マーチン
  • 美術:ギデ・マリング
  • 衣装デザイン:シュテファニー・ビーカー
  • キャスティング担当(ドイツ)ジモーネ・ベアー

キャスト

  • カール・レオポルド・ラスムスン:ローラン・ムラ
  • エベ大尉:ミゲル・ボー・フルスゴー
  • セバスチャン・シューマン:ルイス・ホフマン
  • ヘルムート・モアバッハ:ジョエル・バズマン
  • エルンスト・レスナー:エーミール・ベルトン
  • ヴェルナー・レスナー:オスカー・ベルトン

公開日

2016年12月17日(土曜日)全国順次公開

ディノスシネマズ札幌 2017年1月14日から公開

公開劇場

  • シネスイッチ銀座・他全国劇場でロードショー

北海道内公開劇場

  • ディノスシネマズ札幌劇場

作品データ

    • 上映時間 101分
    • 製作年 2015年
    • 製作国 デンマーク・ドイツ合作
    • 日本語字幕 吉川美奈子
    • 映倫区分 
    • 配給 キノフィルムズ
    • 公式サイト ヒトラーの忘れもの

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