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『冬ソナ』ユン・ソクホ監督が初の映画製作!大人の純愛ラブストーリー「心に吹く風」富良野・美瑛が舞台

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6月10日(土)北海道先行公開 6月17日全国公開!

作品紹介

松竹ブロードキャスティングのオリジナル映画プロジェクト第4弾

 「力ある監督が撮りたい映画を自由に撮る」「新しい俳優を発掘する」をテーマに、2013年に始動した松竹ブロードキャスティングのオリジナル映画プロジェクト。これまで沖田修一監督の『滝を見にいく』(14)、橋口亮輔監督の『恋人たち』(15)、坂下雄一郎監督の『東京ウィンド・オーケストラ』(17)という作品を生み出し、大きな成果を上げてきたプロジェクトの第4弾となる『心に吹く風』は、韓国で数々の名作ドラマを手がけてきたユン・ソクホ監督、初めての劇場用映画となる。

ン・初の劇場用映画

  日本の韓流ブームの火つけ役となった「冬のソナタ」(02)をはじめ、「秋の童話」(00)、「ラブレイン」(12)など、ピュアでロマンティックな感性を生かしたテレビドラマを手がけてきた韓国の巨匠ユン・ソクホ監督。92年に演出家としてデビューして以来、ドラマ一筋でキャリアを重ねてきたユン・ソクホ監督が「死ぬまでにぜひ、やってみたかった」という長編映画に挑んだのが本作だ。「風の物語を撮りたい」という思いから出発し、頭に浮かんだイメージを忠実に映像化するため、脚本も自ら執筆。これまでの作品でも繰り返し取り上げてきた“初恋”をテーマに、高校時代に愛し合い、23年ぶりに再会した男女が過ごす奇跡のような数日間を描き出している。日本の俳優、スタッフとのコラボレーションにも注目したい。なお、音楽は「冬のソナタ」以来のユン・ソクホ監督の盟友で、『オールド・ボーイ』(02)や『建築学概論』(12)など多くの映画でも知られるイ・ジスが担当している。

風と光に彩られた大人の純愛ラブストーリー

  友人の住む北海道を訪れ、作品作りのための撮影を続けていたビデオアーティストのリョウスケ。乗っていた車が故障し、電話を借りるために立ち寄った家で高校時代の恋人で、今でも心に思い続けていた春香と偶然再会する。彼女が結婚していることに気づきつつも、撮影へと連れ出すリョウスケ。夫と娘、姑との変わらぬ日常を過ごしていた春香はリョウスケの態度に戸惑いつつも、少しずつ忘れていた感情を思い出していく。「大人の童話を作りたかった」という監督の言葉通り、時を経ても “初恋”の感情を失っていないリョウスケと、彼との時間や、カメラを通して見た光や風の美しさによって表情を変えていく春香の様子が繊細に捉えられている。言葉を排し、イメージと音楽で回想される高校時代のシーンも青春の爽やかさを伝える。

高校卒業以来、愛し続けてきた女性と再び出会い、1秒でも長く一緒にいようと誘う主人公リョウスケを演じているのは『愚行録』(17)などの映画のほか、ドラマでも活躍中の眞島秀和。また、突然現れたリョウスケに心かき乱される主婦・春香役を、『月とキャベツ』(96)等数々の映画でヒロイン務めた真田麻垂美が、16年ぶりにスクリーンに復帰ししっとりと演じている。

北海道の雄大な風景を収めた映像美

「自然の偶然性をカメラに収めたい」というユン・ソクホ監督が物語の舞台に選んだのは北海道。現地に滞在しながら、脚本の構想を練ったという。2016年2月に網走にてリョウスケがオーロラを撮影する冬のスコットランドのシーンを撮影した後、6月に入り、富良野近郊や美瑛で本格的な撮影がスタート。リョウスケがピアノを弾く中富良野の風景画館、春香がボランティアをする富良野自然塾・風のガーデン、美瑛にある拓真館の白樺並木、美瑛町の白金に位置する青い池などがロケ地に選ばれた。監督のイメージ通りの風、光、雨を捉えるため、約1ヶ月にわたって俳優、スタッフがロケ地近くに宿泊し、天候に合わせて撮影が行われた。

ストーリー /$  t  o  r y

 

友人の住む北海道・富良野の郊外を訪れ、作品作りに勤しんでいたビデオアーティストのリョウスケ。何かに追い立てられているかのように撮影を続けていたある日、乗っていた車が故障し、携帯電話も宿舎に忘れてきてしまったことに気づいた彼は電話を借りるため、通りがかりの家に立ち寄る。ドアを開けたのは、高校時代の恋人・春香だった。 23年前、思いを残したまま別れてしまった最愛の人と偶然再会したリョウスケは、彼女が結婚していることに気づきつつも、翌日、撮影へと連れ出す。

リョウスケが未だに独身であると聞き、驚く春香。お気に入りの古い倉庫に彼女を連れて行き、撮影を始めるリョウスケ。時間の経過がかけた魔法で美しい模様が浮かび上がる壁をカメラ越しに見ているうちに雨が降り出し、建物の中に入ったふたりは、肩を並べて座る。「高校時代に戻 ろう」というリョウスケの言葉で数々の記憶がよみがえる。 通学途中のバスの中での出会い。やわらかい光に包まれて走った自転車̶。奇跡のような再会の喜びを彼女に伝える リョウスケ。「君に読んで欲しくて文章を書いて、見て欲しくて写真を撮って、聞いて欲しくて曲を作って。それが仕事になった」という言葉に、春香は高校時代に彼が作ってくれた歌を思い出す。いつの間にか、声を重ねて歌い出すふたり。帰り道、娘からの電話を受けた春香に家族のことを尋ねるリョウスケ。翌々日には北海道を離れなければならない彼は、もう1日だけ一緒に過ごしたいと頼むが彼女は断る。あきらめきれず、「ここで待っている」と言うリョウスケに「今日、楽しかったし、幸せだった。それで十分」と言い残し去っていく春香。

次の日、ボランティア活動に出かけていた春香は風に揺れる木の葉のざわめきを聞いているうち、高鳴る胸の鼓動に耐え切れず、リョウスケの待つ駐車場へと車を走らす。 緑に囲まれたカフェに行き言葉を交わすふたり。春香が絵本作家になりたいという夢を持っていたことを思い出したリョウスケは「今からでも遅くないよ」と励ます。木立の中を歩きながら「どうして結婚しないの?」と聞く春香に、 リョウスケは「春香が俺の理想を思いっきり高くしたんだよ」と答える。車に戻り、風に揺れる木の葉をカメラに収めるリョウスケ。「風と日差しのスキンシップだ」という言葉に物語のインスピレーションを受ける春香。スーパーに立ち寄ってから訪れた木陰でピクニックのようにくつろぎながら、春香はリョウスケが風の風景を撮ろうとしているのだということに気づく。アシスタントとして撮影を手伝っているうちに日は暮れ、「あと一ヶ所、おすすめのところがあったのだけれど……」と残念がる春香。“青い池”と呼ばれる その場所にひかれたリョウスケは、夜明けを待って一緒に行ってくれないかと頼む。うなずく春香。静かな夜を過ごしながら、「いつかふたりでオーロラを見に行こう」と約束したことを思い出すリョウスケ。 翌朝、青い池を見ながら「美しいものは、儚い」と話す春香。 空港へと車を走らせながらあふれる気持ちを抑えきれなくなったリョウスケは「一緒にいたい」という言葉をついに 口にするが……。

試写会の感想

美しくも儚い、いや儚いから美しいのか、「心に吹く風」は珠玉の大人のラブストーリーでした。

心の奥底で高校時代に付き合っていた恋人を思い続けているリョウスケは、23年ぶりに思いがけず彼女と再会する。初めはぎこちなく言葉を交わしていた二人だったが、『高校時代に戻ろう』というリョウスケの言葉から、二人の心は再び近づいていく。

美瑛や富良野の美しい景色に優しい旋律が重ねられ、二人の過ごした2日間をゆっくりと丁寧に描いていく。映像と音楽のみで描かれた、高校時代の回想シーンは美しく瑞々しい。
風に揺れる新緑の木々、木洩れ陽のきらめき、光り輝く若葉たち、錆びたトタンの壁に落ちる雨つぶ…、一瞬ごとに表情を変え、流れる時間、心の変化を見事に映し出している。そして、その美しい映像に重なる優しい調べが物語にさらに命を吹き込み、深みを与えている。

美しい映像と優しい旋律が心に沁みわたり、夢の世界に導かれていくようだった。

映画「心に吹く風」予告編

 

監督・脚本 ユン・ソクホ

1957年6月4日生まれ。韓国・ソウル特別市出身。

85年にテレビ局KBSに入社し、92年の「明日は愛」で連続ドラマの演出家としてデビュー。自然を細やかにとらえる映像美と卓越した色彩感覚を発揮しながら数々のドラマを手がける。00年の「秋の童話」は、韓国だけでなく中華圏でも大ヒットし、“韓流”の火付け役に。さらに続く「冬のソナタ」が04年、日本でも地上波で放送され、空前のブームを巻き起こす。主演のペ・ヨンジュンをはじめとする俳優たちが爆発的な人気を獲得すると同時にユン・ソクホ監督も韓流の立役者として広く知られるようになり、大統領表彰をはじめ、数々の賞に輝いた。「夏の香り」(03)、「春のワルツ」(06)と続いた四季シリーズを完結させた後は、人気俳優チャン・グンソクとガールズグループ少女時代のユナを主人公に起用した「ラブレイン」(12)を発表している。01年にはKBSを離れ、04年に自身の制作会社YOON’S COLORを設立。06年には『冬のソナタ ザ・ミュージカル Winter Sonata., The Musical』の総合演出を担当した。

製作/キャスト

監督・脚本 ユン・ソクホ

キャスト

  •  眞島秀和
  • 真田麻垂美
  • 鈴木仁
  • 駒井蓮
  • 長内美那子
  • 菅原大吉
  • 長谷川朝晴

音楽 イ・ジス

製作:井田 寛  企画:深田誠剛  プロデューサー:松岡周作

撮影:高間賢治(J.S.C) 照明:上保正道 録音:渡辺丈彦 美術:及川一 スタイリスト:宮本茉莉

ヘアメイク:新井はるか 編集:菊池智美 通訳:金知奈 助監督:栗本慎介

ロケーションコーディネート協力:野村守一郎 企画協力:金容範 脚本協力:菅野友恵 ウォン・リサ 田代親世

宣伝:アティカス 協力:富良野市 ふらの観光協会 美瑛町

製作:松竹ブロードキャスティング  制作プロダクション:ドラゴンフライエンタテイメント

配給:松竹ブロードキャスティング/アーク・フィルムズ

公式webサイト: http://kokoronifukukaze.com/

6月10日(土)北海道先行公開 札幌シネマフロンティア、ディノスシネマズ札幌劇場

©松竹ブロードキャスティング  (日本/2017/ビスタ/107分/5.1ch)

Writer Profile

kazue
好きな映画はサスペンスや冒険映画です。趣味はヨガ。好きな映画は『最強のふたり』『マリーゴールドホテル』『女神は二度微笑む』好きな俳優はモーガン・フリーマン、オードリー・ヘップバーン、メリル・ストリープです。
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